「見積もりの画面に『ドライ』と『綿』があるけど、どっちを選べばいいの?」「体育祭で汗だくになるけど、綿だとまずい?」「白にしたいけど透けない?」——初めてクラT幹事になると、デザインの前に生地の選択肢でつまずくことがあるのではないでしょうか。生地は着心地・汗・見た目・プリント方式のすべてに関わるので、ここを先に整理しておくと、あとの色やデザイン決めがスムーズになりやすくなります。
まず結論の早見表です(一般情報の出所は各節に記載。当社仕様は2026年9月時点)。
| 迷いどころ | 結論(当メディアの整理) |
|---|---|
| ドライ(ポリエステル)と綿、どっち? | 体育祭のように汗をかいて動く行事ならドライ(ポリエステル)、文化祭・室内の行事なら綿——参照した業者2社(UP-T・プリントメディア)の解説はどちらも体育祭にドライ、文化祭に綿を勧めている |
| 汗・乾きやすさ | ポリエステルは「洗濯をしたあとにすぐに乾く」(帝人フロンティア)。綿は「乾きにくい、しわになりやすい」(同) |
| 透けが心配 | 生地の厚さ(オンス)と色で変わる。白や薄い色は薄手だと透けやすい(プラスワン) |
| プリント方式との関係 | 昇華プリント(=熱で生地を染める方式・後述)のインクは「ポリエステルにしか定着しません」(TMIX)。生地とプリント方式はセットで決まる |
| classclass2021(当メディア運営元)の場合 | 通気性の良いポリエステル生地が標準(コットンは別途相談)。プリントは昇華プリント |
ここから、素材の違い→行事別の選び方→厚さと透け→プリント方式との関係→業者に確認すること、の順で解説します。
生地選びで見るポイントは4つ
クラTの生地で見るべきポイントを、当メディアでは次の4つに整理しています。
- 素材: ドライ(ポリエステル)か、綿(コットン)か、その混紡(=2種類以上の繊維を混ぜた生地)か
- 厚さ: 「オンス(oz)」という単位で表される生地の重さ・厚み
- 色: 透けやすさや暑さに関わる。色別の特集はクラTの色の決め方完全ガイドへ
- プリント方式: 生地によって使えるプリント方式が変わる(詳しくは後述)
行事の内容(動くか、室内か)と、この4つの組み合わせで決めていきます。
素材の違い: ドライ(ポリエステル)・綿・混紡
ドライ(ポリエステル): 汗をかいても乾きやすい
「ドライTシャツ」は、ポリエステルなどの化学繊維(=石油などから人工的に作られた繊維)を主な素材にしたTシャツの呼び名です。ツクレルの解説(2023年9月19日公開・2025年2月26日更新)では「ドライTシャツとは、ポリエステルなどの化学繊維を主な素材としたTシャツです」と説明され、「速乾性に優れているため、汗をかいてもすぐに乾きます」とされています(速乾性=乾きやすい性質)。
帝人フロンティア(SOLOTEXブランドサイト)の解説(2025年7月公開)でも、ポリエステルは「洗濯をしたあとにすぐに乾く」「繰り返し洗濯しても破れにくい」とされ、「しわになりにくいためアイロンもほとんど必要ありません」と紹介されています。
一方で弱点もあります。同じ帝人フロンティアの解説では「静電気が発生しやすい」(静電気=乾燥した日に服がパチッとするあの電気)「汚れを吸着しやすい」「油汚れが落ちにくい」とされ、プリントメディアの解説(2025年3月18日公開)でも「ポリエステルの特性上、汗や皮脂を吸着しやすく、発散しにくい性質がある」と、においが残りやすい点が挙げられています。汗をかいた日のクラTは、早めに洗うのがおすすめです(洗い方はクラTの洗濯・保管ガイドへ)。
綿(コットン): 肌ざわりと吸湿性
綿は植物の「綿(ワタ)」から採れる天然素材です。UP-Tの解説(2026年8月13日更新)では、綿は「吸水性や通気性、保温性に優れており、汗をかいてもすぐに吸収」するとされ、帝人フロンティアの解説でも「優れた肌触りと吸湿性が大きなメリット」(吸湿性=湿気を吸い取る性質)と説明されています。
ただし、汗を吸ったあとが問題です。帝人フロンティアの解説では綿は「乾きにくい、しわになりやすい」とされ、UP-Tの解説でも「洗濯によって生地が縮んだりシワになったりする可能性も高い」と書かれています。走ったあとに汗を吸ったまま乾きにくいのは、動く行事では気になるところです。
混紡(ポリエステル×綿): 両方のいいとこ取り
混紡とは、帝人フロンティアの解説(2025年10月公開)によると「2種類以上の異なる繊維を混ぜて紡ぐことで得られる糸や、その糸を使った生地のことです」。同社の2025年7月公開の解説では、綿とポリエステルの混紡Tシャツは「速乾性と吸湿性、柔らかな風合いなどを持ち合わせることが可能です」とされ、UP-Tの解説でも混合素材は「複数素材のメリットが生かされ、柔軟性に優れていて肌触りや着心地が良い」と紹介されています。
ただし、混紡の比率(ポリエステル何%・綿何%)は商品の表示で確認が必要です(当メディアの整理)。後述のとおり昇華プリントのインクはポリエステルにしか定着しないとされている(TMIX)ので、混紡を選ぶときは、比率とプリント方式を業者に確認するのがおすすめです(当メディアの整理)。
3素材の比較表
出所の記述を当メディアで1つの表に整理しました(各セルの出所は括弧内。「—」は参照した出所に記述がなかった項目)。
| ドライ(ポリエステル) | 綿(コットン) | 混紡(ポリ×綿) | |
|---|---|---|---|
| 汗をかいたあと | 「汗をかいてもさらっとした着心地」(UP-T) | 「汗をかいてもすぐに吸収」(UP-T) | 「速乾性と吸湿性」を持ち合わせられる(帝人フロンティア) |
| 乾きやすさ | 「洗濯をしたあとにすぐに乾く」(帝人フロンティア) | 「乾きにくい」(帝人フロンティア) | — |
| しわ・型崩れ | 「シワになりにくく、洗濯しても型崩れしにくい」(ツクレル) | 「洗濯後にシワになりやすい」(プリントメディア) | — |
| 肌ざわり | — | 「優れた肌触り」(帝人フロンティア) | 「柔らかな風合い」(帝人フロンティア) |
| 弱点 | 「静電気が発生しやすい」(帝人フロンティア)/汗や皮脂を「発散しにくい」(プリントメディア) | 縮み・しわ(UP-T) | 比率で性質が変わる(当メディアの整理) |
| 向く行事(参照2社の推奨) | 体育祭(UP-T・プリントメディア)・球技祭など(プリントメディア) | 文化祭(UP-T・プリントメディア)・室内活動(プリントメディア) | — |
行事別: 体育祭はドライ、文化祭は綿(参照した2社の整理)
生地の解説記事を公開しているUP-Tとプリントメディアの2社は、どちらも行事で分けて素材を勧めています。
- 体育祭・球技祭などの運動行事: UP-Tは体育祭にポリエステル製のドライTシャツ(汗対策)、プリントメディアはドライ素材を「体育祭や球技祭、スポーツフェスティバルなどのクラスTシャツに」と勧めています
- 文化祭・室内活動: UP-Tは文化祭にコットン素材、プリントメディアも綿素材を「文化祭や、室内活動のクラスTシャツに敏感肌の子も着られるので」と勧めています
当メディアでも、この2社の整理は理にかなっていると考えています。体育祭は着たまま走る・跳ぶ・応援するのが前提なので、汗をかいたあとの乾きやすさが着心地を左右しやすいからです(体育祭ならではの段取りは体育祭クラTガイド、球技大会は球技大会のクラTガイドへ)。
ただし、行事だけで決め切れないケースが2つあります。
- 体育祭と文化祭の両方で着る場合: 兼用なら、動く行事側に合わせて乾きやすい素材を優先するのが当メディアの整理です(classclass2021の場合はFAQのQ4へ)
- 秋〜冬の文化祭で静電気が気になる場合: 帝人フロンティアの混紡の解説では「ポリエステル×綿の混紡素材は、ポリエステルの静電気を抑えて冬の不快感を軽減できます」とされています。着こなしの工夫はクラTの着こなしアレンジ10選も参考にしてください
厚さ(オンス)と透け: 白や薄い色ほど厚さが効く
生地の厚さは「オンス(oz)」で表されます。cov.jpの解説(2024年8月20日公開)では「1オンス(1oz)の重さは「約 28.3495 g」」で、「オンスの数字が小さいほどTシャツの生地は薄く、逆に数字が大きくなるほどTシャツの生地は厚くなる」とされています。プラスワンの解説(2019年3月公開・2024年12月19日更新)でも、オンスはTシャツでは1ヤード四方の生地の重さを指すと説明されています。
透けとの関係は、cov.jpの解説がはっきり書いています。「肌が透けてしまう原因のひとつは、生地の薄さであり、つまりは「オンス数の低さ」」で、同じ解説の区分では「3.9オンス~4.9オンス以下」は「薄手だが、肌当たりがやわらかく、窮屈さがない。Tシャツの色が薄いと透けやすい」、「5オンス以上~6.4オンス以下」は「物によっては透けることがある」とされています。
プラスワンの解説では、季節との関係が整理されています。薄手(3〜5オンス)は夏向き、標準(5〜6オンス)は通年、厚手(6〜7オンス)は冬や耐久性重視の用途に向くという区分です。参照した2社の区分の境目は少し違うので、数字はあくまで目安として見てください。
| 厚さの目安(参照2社の区分を並記) | 特徴 |
|---|---|
| 薄手(cov.jp: 3.9〜4.9オンス/プラスワン: 3〜5オンス) | 夏向き(プラスワン)。「Tシャツの色が薄いと透けやすい」(cov.jp) |
| 標準(cov.jp: 5〜6.4オンス/プラスワン: 5〜6オンス) | 「物によっては透けることがある」(cov.jp)。プラスワンでは通年向き |
| 厚手(プラスワン: 6〜7オンス) | 冬や耐久性重視の用途(プラスワン) |
透けを気にするなら、厚さと色の両方を見るのがコツです。プラスワンの解説では「白や薄い色のTシャツは、薄手がゆえに透けやすいので注意しましょう。」「透け感が気になる方は白ではなく色付きのTシャツを選ぶとより安心」とされています。白生地を検討しているクラスは、透け対策をまとめた白クラTデザイン特集もあわせてどうぞ。
なお、商品ページにオンスの記載がないときは、「透けにくい厚さですか」と言葉で聞くか、サンプルや着用動画で確認すると判断しやすくなります(当メディアの整理)。
プリント方式と生地は「セット」で決まる
ここは当メディアが特に伝えたいポイントです。生地を選ぶと、使えるプリント方式が絞られます(逆も同じです)。
たとえば、クラスTシャツで使われる昇華プリント(=インクを熱で気化させて生地そのものを染める方式)は、TMIXの解説(2018年5月公開・2026年2月24日更新)によると「インクはポリエステルにしか定着しません。綿や絹、ナイロンなどの素材には十分に定着しない」とされています。つまり、昇華プリントを使うなら生地はポリエステル(ドライ)が前提になる、と読めます。反対に、プリントメディアの解説では綿素材は「インクとの相性がよく全てのプリント方法が可能!」と紹介されています。
だから、「綿にしたい」「ドライにしたい」と生地だけを先に決めてしまうと、あとからプリント方式の都合で変更になることがあります。生地とプリント方式は、業者に相談するときにセットで聞くのがおすすめです。3つのプリント方式の違いは昇華プリントとは?クラTに強い理由と3方式比較で、プリントする位置の決め方はクラTはどこにプリントする?で解説しています。
classclass2021(当メディア運営元)の場合
当メディアを運営するclassclass2021の生地・プリントに関する仕様は次のとおりです(いずれも2026年9月時点の当社仕様です。他社に注文する場合は各社の案内を確認してください)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 生地 | 通気性の良いポリエステル生地が標準(コットンは別途相談) |
| プリント方式 | 昇華プリント。色数に制限がなく、デザインの制限幅がないのが特徴 |
| 料金の考え方 | 表面と背面に自由に好きなデザインをプリントしても値段は一切変わらない |
| 生地の色 | 公式カラー表あり(1〜228の番号付きカラー+Deep Red・SAX等の定番色の名前付きスウォッチ〔=色見本〕)。黒などの濃色生地のデザインにも対応 |
| サイズ | Sから。上限なし(4XL・5XLも追加料金なし。2026年9月時点) |
| サイズ表・着用動画 | 公式サイズ表画像(8商品タイプの実寸)と着用動画リンク集あり |
| 相談・見積もり | 見積もりも相談もすべて無料(2026年9月時点) |
標準生地の厚さ(オンス)や透け感の目安は、相談時にご確認ください。サイズ表の読み方と「大きめ?ジャスト?」の判断はクラTのサイズ選び方ガイドにまとめています。
幹事が業者に確認したい5つのこと
生地で失敗しないために、注文前に業者へ聞いておきたいことを当メディアで5つに整理しました。
- 素材と混紡比率: ポリエステル100%か、綿100%か、混紡ならその比率
- 厚さ(オンス)と透け感: 白や薄い色を選ぶなら特に。サンプルや着用動画があるか
- プリント方式: その生地でどの方式が使えるか(昇華のほか、シルクスクリーン〔=版を作ってインクを刷り込む方式〕・インクジェット〔=プリンターで生地に直接印刷する方式〕など)
- 洗濯・お手入れの注意: 乾燥機やアイロンの可否。帝人フロンティアの混紡の解説では「乾燥機を使用する場合は服の取り扱い表示を確認し、乾燥機OKとなっている場合のみ使用するようにしましょう」とされています
- サイズ展開と追加料金: 大きいサイズの追加料金の有無(サイズ選びガイド参照)
この5つを聞いてから見積もりに進めば、「思っていた生地と違う」という行き違いを減らせます。注文まわりのチェック項目はクラTが届かない!?注文トラブル回避の10チェックも参考にしてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 体育祭で綿のクラTを着るのはダメですか?
A. ダメではありません。ただ、参照した2社(UP-T・プリントメディア)はどちらも体育祭にはドライ(ポリエステル)を勧めていて、帝人フロンティアの解説でも綿は「乾きにくい」とされています。汗を吸ったまま乾きにくい点を了解したうえで、肌ざわりを優先したいクラスなら綿も選択肢です。
Q2. ドライ生地は暑い日に涼しいですか?
A. 参照した解説に書かれているのは「洗濯をしたあとにすぐに乾く」(帝人フロンティア)「汗をかいてもさらっとした着心地」(UP-T)までで、「涼しい」とは書かれていません。炎天下での生地の色と表面温度の関係は黒クラTデザイン特集・黄色クラTデザイン特集で整理しています。
Q3. 汗ジミが目立ちにくい生地はありますか?
A. 今回参照した素材の解説には、汗ジミの目立ち方についての記述はありませんでした。生地の色と汗ジミの目立ち方については、水色クラTデザイン特集・ピンククラTデザイン特集でスポーツメーカーの検証記事を引いて整理しています。
Q4. 体育祭と文化祭の両方で着る予定です。生地はどう選べばいいですか?
A. 一般論としては、動く行事側に合わせて乾きやすい素材を優先するのが当メディアの整理です(前述の「行事別」の節を参照)。
classclass2021の場合、体育祭と文化祭で1枚を兼用するクラスもあれば、行事ごとにコンセプトが異なるため2種類作成するケースもあります(2026年9月時点)。段取りは文化祭クラスTシャツの段取りとデザイン完全ガイドへ。
まとめ: 生地は「行事×厚さ×プリント方式」で決める
- 体育祭のように動く行事はドライ(ポリエステル)、文化祭・室内の行事は綿——参照した業者2社(UP-T・プリントメディア)の整理
- 透けには厚さ(オンス)と色の両方が関わる。白や薄い色ほど厚さを確認する(cov.jp・プラスワン)
- 生地とプリント方式はセット。昇華プリントはポリエステルが前提(TMIX)
- 業者には「素材・厚さ・プリント方式・お手入れ・サイズ」の5つを聞いてから見積もりへ
生地が決まったら、次は色とデザインです。クラTの色の決め方完全ガイドとはじめてのクラスTシャツの作り方 全手順へどうぞ。
この記事の情報について: 当メディア「クラTのミカタ」は、クラスTシャツ制作サービス classclass2021 を運営する会社が運営しています。classclass2021 に関する仕様・料金は2026年9月時点のもので、変更される場合があります。最新の内容は見積もり時にご確認ください。一般情報の出所(2026年9月14日閲覧): UP-T「クラスTシャツの素材はどうやって決める?生地別の特徴や用途別のおすすめを解説」(2026年8月13日最終更新)、プリントメディア「ドライ?綿?クラスTシャツの素材や生地を選ぶコツを詳しく解説!」(2025年3月18日公開)、ツクレル「ドライTシャツとは?素材や特徴、選び方を徹底解説」(2023年9月19日公開・2025年2月26日更新)、帝人フロンティア(SOLOTEXブランドサイト)「ポリエステルTシャツの特徴とメリット・デメリットを解説!綿との比較でわかる素材の選び方」(2025年7月公開)および「ポリエステルと綿のいいとこ取り!混紡素材が快適な理由と、失敗しないお手入れ方法」(2025年10月公開)、TMIX「昇華転写プリントとは?メリット・デメリットと向いている生地など徹底解説」(2018年5月16日公開・2026年2月24日更新)、cov.jp「Tシャツのオンス(oz)とは?単位の意味やオンスごとの厚さ・重さ・用途を比較」(2024年8月20日公開)、プラスワン「オンスとは?Tシャツの生地の厚みで着心地のいい悪いが変わる!目的や季節で選ぼう」(2019年3月27日公開・2024年12月19日更新)。